ポスター発表
P-R-35
録音とGPSを組み合わせたアイホン用歩行支援アプリの実用的活用研究
○望月優
株式会社アメディア
【目的】
視覚障害者の単独歩行を支援するアプリの試作・検討
【方法】
アプリを使わないで歩いたときと、使って歩いたときの状態を比較。
アプリの概要:歩行中の音を録音し、マークを着ける操作を行うと、GPSの位置情報とその時点の録音内容が紐着いて、再び同じルートを歩いたときに、マーク地点の録音が再生される。よって、このアプリには、道案内作成場面と道案内利用場面とがある。
【結果】
アプリを使わずに歩いたときは、2回ほど歩行者に目的地の位置を尋ねた。アプリを使用して歩いたときは、一度も周囲の歩行者に尋ねることなく、目的地にたどり着くことができた。また、歩行中、使用しているときの方が安心感がある。
【考察】
私は、初めて練馬総合病院に行った帰りに、このアプリで記録を取りながら歩いた。そして、2回目に行くときに、帰りルートの録音を手掛かりに歩いた。逆であることを意識していれば、十分に有効な道案内となった。このアプリの欠点は、単独歩行で道案内を作るときに負担がかかることである。そのため、ガイドヘルパーや友人等と歩くときに、ルートの記録を取っておくことが多くの視覚障害者にとって実用的な使い方となる。
【結論】
歩きなれているルートでも、アプリを使って歩くと、安心感が高まる。雨などで歩行環境が悪いときに迷っても、アプリを使用することにより、修正が容易になる。タクシーで下りた直後に、自分の本来いるはずの位置と、現在地との関係を知ることができる。歩行訓練中に、このアプリでルートを記録しておけば、その人は、少なくとも記録されたルートは一人歩きできるようになるであろう。道案内記録データをネットを介して支援者から利用者及び利用者同士が交換するようになれば、視覚障害者が初めての場所にも気楽に行けるようになることは間違いない。
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