文字サイズ: 特大
文字と背景色: 白黒 白黒反転 黄色黒 黄色青 白青 青黒 緑黒
ポスター発表
P-R-8
本人の心身の状態の変化に応じた支援や情報・環境の提供の大切さ

○中口潤一(1)、京極裕子(2)
(1)香川県視覚障害者福祉センター、(2)社会福祉法人京都ライトハウス鳥居寮

【目的】
県内外の様々な職種と支援にあたった結果、A氏は、障がい者採用を行っている民間企業に就職できた。振り返ると、訓練や人との出会いを通じて、意欲や気持ちが変化し、目標が変わってきた。時期に応じたコーディネートに基づく支援が必要なことを書きたい。

【対象】
A氏、女性、30代、身体障害者手帳上の視力:右(0)左(光覚弁)、1種・1級、糖尿病性網膜症

【結果】
平成21年、点字訓練を希望し香川県視覚障害者福祉センターへ初めて来館した。当時は体調を崩しがちだったため、様子を見ながらパソコンや歩行の訓練も増やしていった。なかなか長期目標の見通しが立たず、視野を広げるため、平成23年、日本盲導犬協会島根あさひ訓練センター主催の短期リハビリテーションに参加した。そこで接した視覚障がい者から影響を受け、自分を見つめなおし、自立への意識が高まった。その後、自立訓練を希望し、平成24年、京都ライトハウス障害者支援施設鳥居寮に入所した。訓練を受け、生活スタイルを形成できた。また、多くの視覚障がい者と接したことで情報を得られ、自己形成につながった。自信を得て、結果、あらゆる場面で自己決定ができるようになった。平成25年、香川に戻る。就職を目標とし、障害者就業・生活支援センター、就労継続支援B型、相談支援事業所らと連携しながら支援を行った。
平成26年、障がい者就職面接会で面接を受けた企業に採用された。平成27年1月から勤務を開始し、平成28年1月現在も同企業で勤務している。

【考察】
対象者と話し合って、今の状態やニーズの変化に合わせた支援プログラムを立てることが必要と考える。それぞれの専門機関の特徴を理解し、他職種ばかりではなく、同じ職種も含めてコーディネートする重要性を学んだ。

戻る