ポスター発表
P-R-1
見えない、見えづらい方に関するアンケート調査(5)
高齢当事者のニーズから(2)
○上光陽子(1)、吉野由美子(2)、別府あかね(3)、金平景介(3)
(1)高知県立盲学校、(2)視覚障害リハビリテーション協会、(3)㈶高知県身体障害者連合会
【はじめに】
過去4回(第18回・第19回・第21回・第24回)の本大会において、高知県内における「視覚障害支援者の認知度」と「高齢者を中心とした当事者の生活実態と当事者団体の活動」についてのアンケート調査の結果を報告したが、それによると地域への効率的な支援のためには当事者はもとより「支援者」への情報提供と、質の高いケアマネジメントが必要であることがわかった。
【目的】
そこで本大会では、昨年度のアンケート(「高齢当事者のニーズ」)の結果をふまえ、生活の実態を具体的に掘り下げるとともに、中山間の多い高知県で、高齢当事者がどのように地域で生活し、何を課題として考えているかを考察した。
【方法】
高知県内に居住し、団体の活動に参加している60才以上の中途視覚障害者10人にインタビュー形式で実施。昨年の質問項目に加え、現在の生活((1)生活の課題(2)将来について考えていることなど)について追加アンケートを行った。
【結果と考察】
今回のアンケートにより、高齢の中途視覚障害者であっても、個人のニーズに沿った訓練や支援を受け、自身の見え方に対する理解や必要な支援、また情報の入手の仕方において有効な手立てをもつことができるようになったことで、生活の指針が明確化したことが示唆された。また、これが相互支援の方法においても有効な手立てとなり、県内全体の視覚障害者への「質の高い支援」に目を向けることができるようになってきている。これは今大会で発表される「高知県の視覚障害生活訓練指導員の増員を目指して(1)(2)」の活動内容につながるものであり、これら一連の内容を同じ場で発表し、「地域での視覚障害支援」の現状と課題として、参加者の皆様と意見交換をしながら情報や課題を共有したいと考えている。
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