ポスター活動
P-A-28
『ぶらぶら会』利用者の集まり
~活動を通して~
○高橋佐知子
川崎市視覚障害者情報文化センター
【目的】
川崎市視覚障害者情報文化センターでは、利用者を対象とした会『ぶらぶら会』を実施している。この会は同じ障害を持つ当事者同士の交流を通して、親睦・交流、孤立の防止を目的としている。今回の発表では、参加者の発言の内容および27年度当初に実施したアンケートの結果をふまえ、会の存在意義について報告する。
【会の運営と参加者】
旧運営施設である川崎市盲人図書館訓練生6名を参加者として(※盲人図書館の利用者の中からピックアップされた)、平成25年9月から(26年4月からは情報文化センター)17回(延べ91名参加)行った。偶数月に談話会、平成27年度7月より、奇数月にはイベント的なことを行っている。談話会では、職員が数名同席し、発言量が一定になるよう調整、発言を否定しないなど「聞く」態度に努めている。
【結果】
平成26年度当初には、ネガティブな発言が多かったが、平成27年度にはポジティブな発言が増えるようになった。特に他の参加者の話に耳を傾ける、互いの体調を気遣い合うなどの変化が感じ取れるようになった。平成27年4月に、アンケートを実施した。「ぶらぶら会はあなたの役に立っていますか?」の問いに、肯定的な意見が多かった。新たな企画の希望があったため、試みとして「盲導犬体験会」「ファッション講習会」「川崎大師へ初詣」などを実施した。現在は、進学準備、新たな訓練、映画体験会、図書貸し出しでの定期に来館など、日常生活上にポジティブな変化をもたらすようになった。
【まとめ】
ぶらぶら会の存在は当事者同士交流することにより、生活の質を高めるきっかけとなっていると考えられ、一定の効果があったと思われる。今後は、他にも交流の必要性がある利用者の参加者を増やす、コーディネートの方法を工夫するなど、より良い社会参加の場となるよう努力したい。
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