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ポスター発表
P-R-44
視覚障害教育における有効な教育カリキュラムの有効な整備のための諸条件の検討

○刀禰豊
岡山県立岡山東支援学校

【目的】
視覚障害教育についての、有効な児童生徒についての有効で効果的な介入のための事例の分析と有効なシステムの整備について考察する。

【対象と方法】
視覚障害教育において実践されてきた指導のあり方を「拡張されたコア・カリキュラム」(ECCEssentail(2014))などにおける設定との比較の中で、我が国の指導の方向性の方向性を探る。また、今後の視覚障害教育の有効なシステムの方向性について整理する。

【結果】
我が国における視覚障害教育では、方法の整理の事例は多いが、「システム」として一般化し整理する流れは十分ではない。欧米等の「拡張されたコア・カリキュラム」において具体的に示されている項目や記述を検討すると、明らかな取り組みの方法論の差を見いだすことができる。

【考察】
個々の視覚障害教育に関する実践は、単に視覚障害教育の場に限定するものではなく、「視覚」「視機能」の視点は、広範な障害の教育の関連領域でも活用できる。多様な場での実践の情報が広く活用されるためには、個々の事象が効果的に集積、整理していくことが大切である。視覚障害教育では、いまだ支援のための具体的な方法に配慮し、有効な情報として繋ぐシステムは十分ではない。視覚障害教育の分野は知的障害、発達障害、LD等他の領域の教育実践と関連性を持っている。見ること(あるいは聞くことを含め)、他の関連領域の実践も考えることが大切である。そのために、多様な取り組みの検討や情報の提供が多様な形でなされる必要もあると考えられる。

【結論】
欧米等の「拡張されたコア・カリキュラム」では、詳細な項目が規定されている。具体的な指導の方向性を整理することは、「システム」としての特別支援教育の強化、改善に寄与すると考えられる。今後も、視覚障害教育の改善のために必要な具体的方法や、改善に向けた有効なシステムのための条件整備を進めていくことが重要である。

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