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特集演題
FL-1-3
アメリカと日本の歩行指導内容の違い

○山本利和
大阪教育大学、大阪教育大学附属特別支援学校

第2次世界大戦の戦争失明者向けに1940年代に作られたプログラムはフーバー博士のアイデアが盛り込まれたものだった。これが今日の白杖による歩行などの基本的歩行指導の始まりである。1960年代にはその指導方法が日本に持ち込まれ、日本ライトハウスで歩行訓練指導者養成が開始されるようになった。その後、基本的歩行指導法が指導の中心として受け継がれている。
しかし、今日アメリカで指導される定位・移動技術は1960年代のものとは大きく異なっており、日米の違いが鮮明になっている。そこで、この違いについて2010年にアメリカで出版された教科書(Foundations of Orientation and Mobility(3rd ed.), AFB)を引用しながら解説する。
その上で歩行訓練士が有用な職種であり続けるために、幅広いニーズに応える指導技術を習得していることの重要性と、その指導技術が根拠に基づいたものであることの重要性を、最近の研究を例にとりあげながら述べたい。

【略歴】
1984.3 関西学院大学文学研究科博士過程後期課程満期退学
1984.4 社会福祉法人日本ライトハウス研究生(1986.3まで)
1987.4 羽衣学園短期大学講師
1991.6 文学博士(関西学院大学)、歩行指導員(歩行訓練士)
1992.11 大阪教育大学教育学部助教授
2000.4 大阪教育大学教育学部教授
2014.4 大阪教育大学附属特別支援学校長
(その他) 視覚障害乳幼児研究会会長 ライト・オン・デザイン・プロジェクト代表 神戸市こども家庭局総合療育センター講師

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