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ポスター活動
P-A-7
高齢の視覚障害者に対しての川崎市視覚障害者情報文化センターの取り組み

○遠藤佳世子
川崎市視覚障害者情報文化センター・利用者支援グループ

【目的】
川崎市視覚障害者情報文化センターは、2014年4月から川崎市から指定管理を受け、視覚障害者の訓練事業、図書館業務、用具販売事業、イベント開催事業等を行っている。訓練事業では、訓練契約を結んでいる利用者の6割が60代を越えるなど、利用者の高齢化が進んでいる状況にある。週1回の訓練ベースに乗ることが難しい利用者に対し、どのような訓練を提供したか、訓練以外にどのような働きかけをしたかを報告したい。

【方法】
訓練事業については、各種訓練を継続していく中で、地域資源との関係構築を積極的に行った。例としては、ケアマネージャーとの連絡調整、眼科への訓練進捗報告等があげられる。
訓練を希望しない利用者については、イベント類(音声解説付きDVD映画体験会の開催、当事者同士の交流会、コンサート、読書会、歴史的音源の公開等)の参加や図書登録について、積極的に呼びかけを行った。

【結果】
地域資源と繋がることで、本人の生活により即した訓練を提供することができた。また、イベント紹介や図書館登録を行うことで、ガイドヘルパー等を利用し、センターへ定期的に来所する利用者を獲得することができた。
また、外出の機会やセンターという窓口ができたことにより、自信回復や気分が向上し、旧友との交流が再開する等、本人の生活が変化したというケースも見られた。

【結論】
高齢者が地域社会で生活していくためには、社会資源を適切に活用していく必要がある。地域支援機関との関係を積極的に構築していくことで、本人の生活の質をより高めていくことができると考えられる。訓練を希望しない利用者に対しても、当事者同士の交流を求める方、運動不足を感じている方が多くいるため、当センターを定期的に利用していただくことにより、外出や社会参加の機会を持っていただけるよう今後も心がけていきたい。

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